ネパール Sukraraj熱帯感染症病院(STIDH)からの訪問について

2025年2月3日から4日にかけて、ネパールのカトマンズにあるSukraraj熱帯感染症病院(STIDH)から、
Yuba Nidhi Basaula院長、Bimal Sharma Chalise主任医師、そして保健・人口省のBadri Raj Dhakal氏及び
Suresh Chaulagai氏が感染症研究出島特区(DIDA)や熱帯医学研究所(NEKKEN)を訪れました。
この訪問は、日本とネパールの熱帯病および感染症研究の強化を目的としており、両国の研究機関の協力関係を
深めるための重要な機会となりました。

 

DIDA 森田公一特区長とのディスカッション

STIDHのチームは、ネパールと日本における熱帯病・感染症の現状や、Sukraraj熱帯感染症病院とDIDA
及びNEKKENウイルス学部門とのデングウイルス研究についてDIDAの森田特区長と話し合いを行いました。
今回の会議を通じて、両機関の協力強化が確認され、今後の交流や訪問、MoUについて準備が進められること
となりました。

 

DIDA Basu Dev Pandey教授とのディスカッション

Pandey教授は、SCARDA、DIDA、VRDCの構造や目的、機能についてプレゼンテーションを行いました。
現在利用可能なデングウイルスワクチンと、DIDAのワクチン研究開発活動についても議論されました。
STIDHおよびネパール保健・人口省チームは、DIDAのワクチン研究開発における支援センターとして協力するとの
意向を示しました。

 

NEKKEN 金子修所長および金子聰副所長とのディスカッション

金子修所長及び金子聰副所長により長崎大学の紹介、熱帯医学、および共同研究の機会について
プレゼンテーションが行われ、STIDHのBasaula院長による病院の活動と研究の発表の後、NEKKENと
STIDHの間での熱帯医学分野の共同研究に向けた合意が交わされました。

 

長崎大学病院 泉川公一教授および田中健之准教授とのディスカッション

長崎大学病院にて感染症病棟やICUシステムの視察が行われました。

ネパールと日本の保健システムや、感染症病棟およびICUの運営、緊急時のトリアージシステムについて
泉川教授や田中准教授との議論が行われ、今後、長崎大学病院とSTIDHの間での協力に向けた道筋が確認されました。
長崎大学チームのSTIDH訪問の調整が田中准教授とパンデイ教授によって行われることとなりました。

 

NEKKEN 高松由基准教授およびMya Myat Ngwe Tun客員研究員とのディスカッション

継続的なデング研究およびSFTS(重症熱帯熱)やその他の新興ウイルス病に関する診断の共同研究の
可能性について高松由基准教授およびMya Myat Ngwe Tun客員研究員との議論が行われました。

 

STIDHとDIDAはこれらの研究の強化に向けた取り組みをさらに進めることを約束し、STIDHとDIDA間での
MoUの準備が進められることとなりました。今回の訪問を通じて、STIDHとの研究機関との連携がさらに強化
され、今後の共同研究の進展が期待されます。この訪問はSTIDHとDIDA及びNEKKENの協力関係を深める
重要な一歩となり、今後の共同研究の基盤を築くことができました。

 

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